夏の日焼け止めを選ぶポイント
こんにちは。
札幌市厚別区新札幌の皮膚科・美容皮膚科「さとこ皮膚科・美容クリニック」です。
日差しの強い日が増えてきましたね。
紫外線対策は年中した方がよいのですが、特に夏は日焼け止めを上手に使って光老化を防いでいただければと思います。
人の肌の老化の80%は光老化と言われています。
こちらの写真は光老化の例として有名なのですが、28年間トラック運転手をしていた男性のお顔です。(アメリカなので左ハンドルです。)
光老化というとシミ・しわ・たるみといった美容皮膚科を思い浮かべるかもしれませんが、皮膚がんの予防としても紫外線対策は重要です。
日焼け止めを朝塗って安心…という方も多いですが、汗や皮脂やマスクの摩擦で取れてしまうので、外で日に当たるようであれば2-3時間ごとに塗り直すことで効果を維持しましょう。
朝に日焼け止めを塗ったきりでそのまま夕方に犬のお散歩や買い出し、お子さんと公園に行く…となれば、無防備に日焼けしてしまいます。
日常生活ではSPF30程度のものを塗り直せば十分ですが、夏は活動性が増しますので、ライフスタイルに合わせて日焼け止めを選ぶことが大切です。
当院の日焼け止めを例に挙げながら、どんなものを選んだらよいかご紹介します。
アウトドア・屋外スポーツ・南国への旅行・海水浴など日焼けする可能性が高い場合、ウォータープルーフならびに汗・皮脂に強いタイプがお勧めです。
パウダータイプは毛穴に詰まりづらいのでニキビの方にお勧めですが、どうしても薄づきになりがちです。
表示されたSPFの効果を出すためには塗る量をしっかり把握する必要があるので、クリームタイプなら顔全体でパール粒2つ分、ローションタイプなら顔全体で500円玉を目安にするとよいです。
決められた量を塗れば、SPF15はUVBの93%を、SPF30はUVBの97%を、SPF50はUVBの98%をカットすることができます。
ちなみに、手のひらに出して塗ると日焼け止めが手のひらに残って勿体ない・手のひらがベトつくとのことで、光老化啓発プロジェクト委員会では「M式塗布法」を提唱しています。以下のサイトに動画が載っていますのでご覧ください。
話は戻りまして、日常生活でちょっと外に出るかな…という方は、塗り直しても重くなりにくく、W洗顔不要なタイプ(洗顔フォームのみで落ちる)が使いやすいです。
一方、日焼け止めに含まれる紫外線吸収剤はかぶれを起こすことがあり、敏感肌の方には紫外線吸収剤不使用(ケミカルフリー・吸収剤フリー)のものが肌にやさしくて使いやすいです。
紫外線をブロックする成分には紫外線吸収剤と紫外線散乱剤があります。
先ほど書いた通り吸収剤はかぶれを起こすことがありますが、一方できしみづらく塗りやすい日焼け止めを作るために必要な成分でもあります。
吸収剤不使用のものは散乱剤のみで作られていますが、白浮きしやすい・きしみやすいなど使い心地に難がある製品もあります。
色付き日焼け止め(BBクリーム)は、技術的に吸収剤なしで作ることが難しいそうです。
吸収剤を使っている製品でも問題なく使えるようでしたら過度に気にする必要はありませんが、日焼け止めで赤くなった・痒くなった・肌荒れしたことがあるという方は吸収剤不使用のものを選ばれるとよいと思います。
また、アトピー性皮膚炎などで乾燥しやすい・肌バリアが弱い方は、W洗顔不要なものを選ばれると安心です。
メイク落としと洗顔フォームで2回洗うと、肌の潤いが奪われやすいからです。
紫外線を浴びると肌は乾燥しやすく、室内も冷房が効いていますので、夏でも肌への負担は少ない方がいいですね。
上記をふまえ、当院の日焼け止めラインナップをまとめておきますね。
製品の価格は、こちらからご覧ください。概ね2000~4000円台です。
https://www.satokohikage.com/cosmetics.html
日焼け止めに関しては、超高級品である必要はないものの、品質は意識した方がいいと思います。
日焼け止めは添加物が多いアイテムのため肌荒れを起こしやすく、日焼け止めにかぶれてしまった・合わないというご相談は結構多いです。
もちろん当院のものが100%大丈夫とは言い切れませんが(どんな化粧品・薬でも合わない方はいます)、価格と品質のバランスがとれた製品を取り揃えております。
まずは、スキンケアの基本となる日焼け止めから見直してみませんか?
美容皮膚科治療を受けられている方も、そうでない方も、健やかな肌のために紫外線対策を意識していただければと思います。
日焼け止めは診察なしで受付にて購入できますので、お気軽にお声がけください。
また、スキンケアや肌荒れなどでお困りごとがありましたら、さとこ皮膚科・美容クリニックまでご相談ください。
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札幌市の皮膚科専門医・美容皮膚科医です。2022年7月に札幌市厚別区新札幌にて「さとこ皮膚科・美容クリニック」を開院しました。
私自身が体質的な敏感肌に悩み、普段のスキンケアを見直すことで肌のトラブルを減らせると痛感しています。
忙しい外来では伝えきれないたくさんのことを、記事を通してお届けしたいと思っています。
スキンケアのよくある間違いについて医学的な視点でお伝えしているほか、敷居が高いと思われがちな美容皮膚科治療についても皮膚科専門医として発信していきます。
2006年札幌医科大学卒業
日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医/美容皮膚科・レーザー指導専門医
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