入浴後の子ども達にちゃんと保湿剤を塗ってあげられる方法
こんにちは。札幌市厚別区新札幌にある「さとこ皮膚科・美容クリニック」院長の日景聡子です。
冬が近づいて、乾燥の季節になってきましたね。
乾燥肌の方に保湿剤を出すとき、1日2回朝と晩に塗れるよう処方箋を作るのが一般的です。
「保湿して下さいねと診察で言われて、保湿剤をもらってきたけれど…なかなかちゃんと子どもに塗ってあげられないんだよなあ」と悩んでいる親御さんも多いのではないでしょうか。
夜はお風呂上がりに保湿剤を塗るのが良いとわかっていても、小さなお子さんがいる方はタイミングを逃してしまう場合も多いと思います。
お風呂あがったら、赤ちゃんならまずおしっこする前にオムツつけて、風邪引いたら困るから髪乾かして、逃げたりバタつくのを押さえながら一生懸命肌着とパジャマを着せて…
歩くようになったらなったで、服を着ないままちょろちょろ走り回って「服着なさーい!髪乾かすよー!」となったり。
これを何人かのお子さん同時にやっていたら、保湿剤を塗っている場合じゃないですよね。
家の間取りによっては脱衣所が寒い場合もありますし、冬は風邪を引かせないようにというのがママの最優先事項です。
(そうこうしているうちに、ずっと裸でいる大人の方が体が冷えちゃったりするんですよね。)
みんなにパジャマを着せてから、「あ!!保湿剤塗るの忘れてた、でもまた脱がせるの大変…歯磨きも残ってるし…はぁ」
↑赤ちゃんってこういう肌着だったりするので、一度着せたら脱がせたくないですよね。
「明日こそ忘れないように塗ろう」と思うものの、またバタバタしてできなかったりします。
そこで、私が工夫した方法を1つご紹介しようと思います。
それは「お風呂場で塗る」です。
お風呂のドアのすぐ外に、バスタオルと保湿剤を置いておきます。
お風呂が終わってあがるとき、ドアをさっと開けて、バスタオルと保湿剤をお風呂場に持ち込みます。
体を洗う場所(浴槽の外)で体を拭きます。
保湿剤を塗って、お風呂場を出ます。
↑足の裏に塗ると滑るので、そこだけは後回しにしてくださいね。
あとは、オムツつけたり髪乾かしたり服着たり…いつもと同じです。
この方法のメリットは、
①温かい場所で保湿剤を塗れる
→裸のままいたら風邪引いちゃう、と焦らなくてもいい
②お子さんが途中でオシッコをしても慌てずに済む
→もう1回流せばいいだけ。保湿剤を塗っている間にオシッコが出ちゃって、床やタオルが汚れた…ということがありません
③みんなチョロチョロしない
→まだ終わってないのにあっち行かないでー、というシチュエーションがない
最近では、ワンオペ育児をされている女性も増えています。
1人で何人ものお子さんとお風呂に入るのは本当に大変です。
慌ただしくて、保湿剤のことも忘れてしまいますよね。
でも、この方法なら少しは余裕を持ってお子さんに保湿剤を塗ってあげられます。
保湿剤が白く残っても、全然大丈夫。ババーっと塗り広げましょう。
3-4歳のお子さんなら、背中以外は自分で塗れるようになってきます。
赤ちゃんは、洗い場にバスマットを敷いて寝かせて塗ってもいいですね。
少しでもストレスを減らしながら、家族みんなでスキンケアができますように…。
ご参考になれば幸いです。
札幌市の皮膚科専門医・美容皮膚科医です。2022年7月に札幌市厚別区新札幌にて「さとこ皮膚科・美容クリニック」を開院しました。
私自身が体質的な敏感肌に悩み、普段のスキンケアを見直すことで肌のトラブルを減らせると痛感しています。
忙しい外来では伝えきれないたくさんのことを、記事を通してお届けしたいと思っています。
スキンケアのよくある間違いについて医学的な視点でお伝えしているほか、敷居が高いと思われがちな美容皮膚科治療についても皮膚科専門医として発信していきます。
2006年札幌医科大学卒業
日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医/美容皮膚科・レーザー指導専門医
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