お子さんに多いヤケドの原因と応急処置のポイント

一般皮膚科

ゴールデンウィークやお盆、年末年始はおじいちゃんおばあちゃんのお宅で久しぶりにみんなでご飯を…という方、多いかと思います。

今日は、お子さんのヤケドでよくある4パターンをご紹介しますね。

 

①カップ麺をひっくり返す

カップヌードルみたいな容器は底面積が小さく上に行くにつれて広がっていますので、ひっくり返りやすいです。

更に、発泡スチロール製は軽いためにお子さんでも倒しやすいんです。

タンブラーのように細長く上に向かって広がる台形のカップは、注意が必要です。

 

②炊飯器の蒸気に手をかざしてしまう

意外に多いのがこれです。

ヤケド専門の先生によると、お子さんのヤケドで最も多いんだそうです。

おじいちゃんおばあちゃんの家って炊飯器が低めの位置にあることも多いです。

蒸気は勢いが強くてヤケドが広範囲になりやすいので、要注意です。

皮膚のすぐ下に腱(すじ)や筋肉のある指~手のひら~手首を受傷する場合が多いですのでお気を付けください。

お子さんの手のひらのヤケドは、処置も結構大変です。

 

③おじいちゃんの膝に乗って一緒にご飯を食べている最中、おじいちゃんがお味噌汁をこぼしてしまう

別におじいちゃんでなくてもいいのですが(笑)

せっかくの帰省が残念なことになるパターンですね。

抱っこしたり膝に乗せながらご飯を食べると、急にお子さんが動いたりしてバランスを崩すことが多いんです。

この場合、太ももから足にかけてヤケドを負います。

 

 

 

 

 

④花火の火が足に落ちる

夏休みは特に、サンダルで花火をしていて足の指に火の玉が落ちてヤケドするパターンがあります。

できればつま先が隠れる方がよく、すぐ近くに水を張ったバケツを用意しておくことも大切です。

 

いかがでしたか?

一度子育てしたおじいちゃんおばあちゃんでも、「危ないな」という勘が鈍っていることも多く、家の配置もお子さん向けになっているとは限りません。

どれも、今までの診察で聞いたお話ですのでぜひ気をつけてみて下さいね。

 

■ヤケドを冷やす時の注意

患部を診察しようとすると、腫れた場所にジェル状の冷やすシートなどを貼っている方が結構いらっしゃいます。

炎症を起こしている皮膚にこういったものや湿布を貼ると、かぶれのリスクが高くなります。

実際、虫刺されで腫れた場所から一回り大きく四角い形で赤みが出ていることも。

貼ったものにかぶれちゃってるんですね。

シート状の冷却剤は、風邪などで熱が出た時に「正常な状態の皮膚」に貼るものなんです。

熱を冷ますためにおでこに貼りますよね。

虫刺されやヤケドなどで冷やす時は流水を使うか、顔のように流せない場所は冷やした保冷材をハンカチなどでくるんで皮膚にそっと当てるといいです。

(長時間当てっぱなしは凍傷になりますので、位置を少しずつずらしながら休み休み当てて下さいね。)

食品について来た保冷剤、捨てずにとっておくと役立ちます。

急なヤケド、翌日になってから水ぶくれになることがあります。

皮膚科でも処置をしたり塗り薬を処方したりしていますので、お困りの際はご相談ください。

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