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【ニキビ治療薬】イソトレチノイン内服中の効果と副作用・注意すべきポイント

ニキビ

こんにちは。

札幌市厚別区新札幌の皮膚科・美容皮膚科「さとこ皮膚科・美容クリニック」です。

連日多くの方がイソトレチノインをご希望で当院へいらしていますが、内服中の注意点や効果の出方について外来で確認していることをまとめたいと思います。

まずは、「効果が出ていないのではないか」という場合にチェックすべき項目です。

①内服してからの期間

イソトレチノインは、効き始めるまでに1-2か月かかることが多いです。

この期間に、一時的にニキビが悪くなる場合があります。

あまりにも悪化する場合は増量を検討しますが、時の経過とともにおさまってくることがほとんどなので、最初の1-2か月間はスタートアップの時期だと考え腰を据えて治療することが大切です。

(当院で悪化した人は1割にも満たないです。)

イソトレチノインを増量すると、唇の乾燥や光線過敏などの副作用も起きやすくなります。効果と副作用のバランスを考えて増量を検討することが大切です。

②内服のタイミングが合っているか

イソトレチノインはビタミンAの内服薬なので、脂に溶けやすい性質を持っています。

そのため、空腹時に内服したり油分の少ない食事の後に内服することが多かったりすると十分な効果を得られにくくなります。

油分を多くするために敢えて揚げ物にする必要はありませんが、炒め物などのおかずを食べる時間帯に内服するのがお勧めです。

(夕食直後が続けやすいかと思いますが、食事と一緒に内服するのがどうしても難しい場合は牛乳と一緒に飲むという方法もあります。)

③体重とのバランス

イソトレチノインはニキビの重症度と体重によって内服量を調整する薬です。

大柄で70kgを超える体格の場合は、相対的に量が少なくなるため標準量だと効果を感じづらいことがあります。診察で判断して増量を検討します。5kg以上体重が変わった場合はお知らせください。

次に、「効果は出ているが、副作用が辛くて続けられない(効きすぎている)」という場合に確認すべき項目です。

①体重とのバランス

上記の通り、イソトレチノインは体重によって内服量を調整します。一般的には20mg/日からスタートしますが、体重が40kg前後の人は相対的に効果が強く出ることになります。

治療効果とのバランスになりますが、乾燥や光線過敏が辛い場合は内服量を調整しますので診察でお知らせください。

②スキンケア製品・治療薬との相互作用

イソトレチノインは皮脂分泌を強力に抑える薬なので、併用している薬やスキンケア用品には注意が必要です。

レチノール化粧品、トレチノイン外用薬(自費の外用薬)、ピーリング石けん、保険診療の外用薬(ベピオゲル、デュアックゲル、ディフェリンゲル(一般名アダパレン)、エピデュオゲル)はイソトレチノイン内服中に使用すると肌の乾燥が一層強くなり、スキンケア製品がしみて使えなくなるほどの刺激になることもあります。

イソトレチノインを内服される方はその前段階で保険診療の薬を使っていることが多く、「もっと早く効果を出したい」と焦るあまりに手持ちの薬を一緒に使ってしまうケースが多いんですね。

もちろん、皮脂量がとても多い男性だと難なく使えることもあるのですが、少なくとも保険診療で指導された「顔全体に外用薬を塗りましょう」は実践できなくなることが多いです。水が当たっただけで激痛になります。

上記の外用薬をどうしても使う場合はポイント塗りにする(ニキビのところだけ点で塗る)、または刺激の少ない抗生物質の外用薬だけ使用するなどに留めた方が安心です。

こうしたことを肌を診ながらきちんとお伝えするためにも、イソトレチノインはオンライン診療でなく対面診療がいいと思っています。 

イソトレチノインはニキビ治療の内服薬で海外では広く使われていますが、日本では今のところ保険適応外です。

内服中は避妊が絶対に必要になりますので、女性の場合はタイミングもあるかと思いますが、重症ニキビでお悩みの方や保険診療の薬が使えない方は一度ご検討ください。

治療をご希望の方は011-807-0178までお電話ください。詳細は以下の記事に記載しています。

【難治性ニキビ治療薬】イソトレチノインを導入しました

 

女性でニキビの治りが悪い方は、イソトレチノインを検討する前にこちらの記事をご覧くださいね。

知っておきたい、ニキビと関連する卵巣の病気について

 

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