【ニキビ・赤ら顔に】アゼライン酸化粧品・AZAクリアのご紹介
当院で取り扱っているアゼライン酸化粧品、AZAクリアのご紹介をいたします。
アゼライン酸は「知る人ぞ知る」という成分ですが、一般的にはまだ広く知られていないと思います。
穀物や酵母に含まれている成分で、天然由来の酸です。
アゼライン酸は海外でニキビ治療薬として長年使われてきましたが、日本では処方薬ではなく化粧品としての扱いです。
古い角質が毛穴に詰まるのを防いだり、ニキビ菌への抗菌活性があることが認められています。
アゼライン酸は医薬品に比べて皮膚への刺激が少ないことから、処方薬の刺激に耐えられない患者様にもお勧めできますし、処方薬の一部が使えない妊娠・授乳中の女性向けに用いられています。
皮脂分泌抑制もありますので、ニキビだけでなく脂漏性皮膚炎の患者様のメンテナンスにもよいと思います。
アゼライン酸はメラニンの生成を抑える効果もあります。もともとはその臨床研究中にニキビへの効果が発見されたそうです。
ニキビ跡の黒ずみへの対策にも使えますね。
色素沈着といえばハイドロキノンが有名ですが、ハイドロキノンにアレルギーを持つ方もいますし、長期的なハイドロキノン使用での副作用(色素脱失など)を懸念する意見も増えてきています。
↑今回の美容皮膚科学会のトピックにもなっていました。
そんなわけで、ハイドロキノンに代わる美白剤という位置づけでもアゼライン酸は使えると思っています。
また、アゼライン酸は酒さ(赤ら顔)の対策としても定評があります。
酒さの治療は難しく、保険診療でできることに限りがあったのですが(最近ロゼックスゲルが保険適応になり一歩前進しましたが)、アゼライン酸はその中でも活躍してきた成分です。
当院は保険診療も行う皮膚科クリニックですので、患者様のご希望もないのにいきなり自費から始めることはありません。まずは処方薬をご案内いたします。
ただし、次のような方にはアゼライン酸がよいのではないかと思います。
☑処方薬(ベピオゲル・エピデュオゲル・ディフェリンゲル)の赤み皮むけが我慢できず治療を続けられなかった
☑ベピオゲル・エピデュオゲルでかぶれた
☑妊娠・授乳中でディフェリンゲル(アダパレンゲル)やエピデュオゲルが使えない
☑処方薬を常用するほどニキビはできないが、ニキビ用のスキンケアをしたい
☑オイリー肌、脂漏性皮膚炎のケアをしたい
☑(美容として)レチノールなどビタミンA化粧品の赤み・皮むけが苦手
☑(美容として)ハイドロキノンアレルギーがある、またはハイドロキノンをある程度使ったので、長く美白のメンテナンスをしたい
使用方法ですが、洗顔後に1日2回お使いください。1回分の使用量の目安はパール粒大(直径1cm)です。1本で約1か月使えます。
化粧水・乳液などいつものお手入れの最後に使います。朝はAZAクリアの後に日焼け止めやメイクをしてください。
エタノールフリー・防腐剤フリーですが、アゼライン酸は天然の酸なので皮膚へ塗ったときに部分的な熱感やかゆみなどの刺激症状がみられることがあります。これらは1-2週間で慣れてきますが、刺激が強い場合には夜のみあるいは1日おきの使用からお試しください。
よりより結果のために2か月以上のご使用をお勧めします。
1本15gで1,980円です。
アゼライン酸は医療機関専売品なので、お取り扱いクリニックを検索して当院までたどり着いた方もいらっしゃいます。
日々のスキンケアや治療にプラスする次の一手として活躍を期待したい製品です。
札幌市の皮膚科専門医・美容皮膚科医です。2022年7月に札幌市厚別区新札幌にて「さとこ皮膚科・美容クリニック」を開院しました。
私自身が体質的な敏感肌に悩み、普段のスキンケアを見直すことで肌のトラブルを減らせると痛感しています。
忙しい外来では伝えきれないたくさんのことを、記事を通してお届けしたいと思っています。
スキンケアのよくある間違いについて医学的な視点でお伝えしているほか、敷居が高いと思われがちな美容皮膚科治療についても皮膚科専門医として発信していきます。
2006年札幌医科大学卒業
日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医/美容皮膚科・レーザー指導専門医
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